看護師の転職ナレッジ

看護師の定年|定年まで働き続けたい病院を探すところからはじめよう

看護師 定年

あなたの周囲には、定年まで勤め上げた先輩看護師はどのくらいいるでしょうか?

日々の仕事をこなすだけで精一杯で、定年のことなんて考えられない…という方も、いらっしゃることでしょう。

しかし、この記事をお読みのあなたは、今現在看護師としての今後のキャリアプランについて、漠然とした悩みや不安から、本記事にたどり着いたのではないでしょうか。

筆者は現在18年目の看護師です。現役として活躍していますが、定年まで看護師を続けたいと考えています。

この仕事自体にやりがいを感じていることや、何より仕事が好きです。

40代目前となり、つい先日、自身のキャリアプランについて振り返る機会がありました。改めて、将来について真剣に考えていく大切さを実感しました。

みなさんは、看護師としてどのようなキャリアを歩んでいきたいですか?

今回の記事では、定年を迎えても働き続ける先輩看護師の事例とともに、看護師の定年事情、定年まで看護師として働くメリット・デメリットについて、解説していきます。

ぜひこの記事をきっかけに、定年までのキャリアプランについて、考えてみませんか?

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もくじ

1.看護師の定年事情

看護師の転職事情

まずは統計データを確認しながら、看護師の定年事情について詳しく見ていきましょう。

定年まで働く看護師は、どのくらいいるのか?

日本看護協会によると、平成28年度の「看護師看護職員の総数」は1,210,665人です。

これを年齢別に示したグラフが、以下となります。

看護師 定年

※引用|日本看護協会

白い棒グラフが平成22年度の割合、黒い網がけの棒グラフが平成28年度の割合です。また、上の折れ線グラフは、丸が平成22年度の割合、三角が平成28年度の割合です。

22年度のデータも、28年度のデータも両方に言えることですが、他のどの年代と比較しても「定年まで勤め上げる看護師は非常に少ない」ことが分かります。

年金の支給開始年齢である65歳になると、平成22年では約1%、平成28年では約2%です。

先ほど述べた平成28年度の「看護師看護職員の総数」が約120万人ですから、65歳以上で看護師として働いている人は、約2万人ほどしかいないことが分かります。

また、22年と28年のグラフを比較すると、28年度の方が、40歳以上の雇用割合が多いことが分かります。

本来定年は60歳だが、年金支給開始の年齢が65歳となり、働く年数も増えた

高齢社会に突入し、年金の支給開始年齢は65歳になりました。

また、昔は55歳だった定年が60歳になり、それが今では65歳となり、私たちは、長く生きられるようになった一方で、長く働くようにもなりました。

年金開始が65歳なので、定年=65歳というイメージが強いように思われますが、現段階での国の決まりとしては定年は60歳です。

60歳で定年退職しても、特別やりたいことがあるとか新しい仕事を立ち上げるといったケースがない限り、年金支給開始まで5年間の空白ができてしまいます。ですから、事実上65歳まで現役を続行する人が多いのです。

60歳まで定年としている企業でも、本人が望めば65歳まで働けるように雇用を延長するようにという努力義務が課せられています。

最近では、一般企業をはじめ多くの企業が、65歳を定年と定めているようです。

公的な医療機関では、正直まだ60歳のところが多いように思えます。その場合には3つの選択肢のうちどれかを選ぶことになります。

定年後のキャリアプラン

①定年退職し、年金が支給されるまでは退職金と預貯金で生活する
②一度退職し、同じ医療機関で雇用を延長(嘱託やパートなど)する
③定年退職し、別の医療機関で再就職する

仮に、総合病院などで師長以上の役職にあった人が定年を迎えた場合、③のケースが多いように感じます。

その場合、公的機関で60歳まで師長や科長・部長として勤め上げ、その経歴を武器に他の医療機関にキャリア採用されます。

中には、「もう責任の重い仕事はしたくない」と一般の平社員レベルで再就職する人もいます。

しかし、体力的な問題もあり、定年から働くことは難しく、その場合、他の医療機関に勤める自分の先輩などが自分の後釜としてヘッドハンティングし、管理職として65歳まで働くというケースが多いようです。

資格がある限り看護師には定年は無い

近年65歳での定年が、だいぶ浸透してはいますが、65歳でもまだまだ元気な先輩方はたくさんいます。人生100年と考えると、まだ35年の余生があります。

一般の仕事では、なかなか70歳を過ぎても働くには、難しい側面があります。

あっても、これまでのキャリアが必ずしも活かされるわけではなく、また体力的にも選択肢はかなり狭まってしまうことが多いでしょう。

しかし、看護師の場合は70歳を過ぎてもずっと「看護師」として働くことができます。

確かに、体位交換や入浴介助などの体力を使う仕事や夜勤は身体にこたえるでしょうけれど、デイサービスや老人介護施設などの管理者となることはできます。

今まで培ってきた経験をそのまま活かすことができるため、70歳の高齢看護師であっても20代よりも状況判断力には優れていることだって、十分あり得るのです。

もちろん、20代や30代と同じ頭の回転の早さはありませんが、定年を過ぎたベテラン看護師ならではの仕事も存在するのです。

こう考えると、看護師って本当にありがたい仕事ですね。

同時に、だからこそプロとしての知識や経験を若いときに身に付けていないと、いくら看護師免許をもっていたとしても、年をとったときに働き続けることができなくなってしまうわけです。

2.看護師が定年まで働くメリット

定年まで働くメリット

この章では、看護師が転職まで働くメリットについて、解説していきたいと思います。

知っておきたい、退職金のS字カーブ

※引用:厚生労働省|平均退職金額の比較

上記のグラフは、構成労働省が発表している「社会保障審議会の社会福祉施設職員等退職手当共済制度の見直しの方向について」の資料です。

この資料の概要を簡単にご説明すると、国家公務員等と社会福祉施設職員との退職金の差を小さくしようというものなのですが、注目していただきたいのは青い線のカーブの角度です。

青い線は国家公務員の退職金の金額を示した折れ線グラフです。グラフを見てわかる通り、青い線は勤続15年以降に急上昇しています。

退職金はきれいな右肩上がりではなく、最初の10年ではほとんど退職金額は横ばい、勤続年数が長くなると後半になって急に高くなるのが特徴で、「退職金のS字カーブ」とも呼ばれています。

上のグラフが示す通りに、1か所で定年まで働き続けることの最大のメリットは、高額な退職金であることはまず間違いありません。

筆者が10年前に9年と9か月勤務した公立病院を退職したときの退職手当は、170万円でした。

丸10年経ったらもう少し高くなったのでしょうけれど…ここで仮に10年で200万円と計算してみましょう。

40年間勤務した人は、単純に200万円×4=800万円ではありません。

そのまま定年まで勤め上げた場合は、倍以上の金額になっていたはずです。

ということは、10年スパンで転職してしまうことは退職金の面からすると非常に効率が悪く、若い頃に1年ずつ5つの医療機関に勤めて、残りの35年間を同じ場所で働く方が、キャリアは同じ40年でも、退職金には大きな差が生まれてしまうことがわかります。

どこでも働けるキャリアを、生涯賃金

男女平等社会と言われるようになってはいますが、やはり結婚後の家事・育児負担は女性の比率が男性より高いという現状は、まだまだ続いています。

ですから、女性は結婚・出産・育児・介護・夫の転勤などで、働く時間や勤務地の変更を余儀なくされてしまうケースが多いのです。

筆者自身も結婚・出産・育児、それに持病の悪化など、そのときの状態によって転職もしたし、勤務先は同じでも働き方(雇用形態)を変えてキャリアを継続させています。

現場を離れて潜在看護師になってしまうよりは、転職を繰り返しながらでも働き続けることで、私達は世間一般の女性よりも多くの給料を得ることができます。

現役時代の生涯賃金は、単純に年収500万円として、40年で20000万円=2億円。

定年まで働くとこれだけの生涯賃金が得られるのですから、数字で見てわかる通りのメリットですね。

社会保障・年金

私たち働く女性は、国民年金と厚生年金に加入しています。

保険料は毎月の給与から天引きされているのですが、保険料については半額を勤務先が支払ってくれています。

厚生年金は給与(報酬月額)によって保険料が異なり、その分将来歳を経たときに受け取る老齢厚生年金の支給額も異なります。

私達看護師は、給与の額が平均女性よりも多い分、多額の保険料を納めています。

そっくりそのまま老後に戻ってくるわけではありませんが、保険料の低い=収入の少ない人よりは、将来もらえる年金額が上がるというわけです。

働き続けるということはとても大変なことではありますが、その分しっかり恩恵は受けられるのです。

アイデンティティ

看護師が定年まで働き続けるメリットには、お金では買えないものもあります。

それは、アイデンティティ、自己肯定感、プライド……とでもいいましょうか。

人には誰しも、承認欲というものがあります。

高校生のアルバイトもできる仕事ではなく、AIに代わるような仕事でもなく、プロとしてのキャリアを自他ともに認めてもらうことで、私達の得る充実感は大きく変わります。

子どもを育て上げるだけでも、立派な責務です。胸を張れます。

でも、それを専門職としての仕事を続けながらしたら?自信につながりますよね。

近年、結婚後に一度離職した看護師の復職する数が増加した理由は、看護協会などのサポートが充実したことや、働き方の多様化、教育費の高騰などもあるでしょうけれど、筆者はこの「プライド」にもあると考えています。

自分は人の役に立つことができる!
自分は社会のためになれる!
自分は他人に尊重される人間である!

そんな充足感や自己肯定感を求めている方も、多いのではないでしょうか。

子どももきっと、そんな母親を誇らしく思っているはずです。

新しいルールや人間関係の構築に時間を割かなくても済む

一つの仕事を長く続けるということは、常にこれまでの仕事の延長線上にいることになります。

例えば、新卒からずっと働き続けた人は、長い看護師人生の中で様々な制度改革などを経験することになりますが、常に少しずつアップデートしているため、大幅な変容を求められることは少なくなります。

電子カルテの導入時は、これまでに働き続けてきた看護師にとっても大変な改革でしたが、電子カルテ導入時期が10年のブランクからの復帰時期と重なっていたら、どうでしょう?

その看護師は電子カルテの操作だけではなく、新しい治療や技術の習得・新しい薬品名・病院のルール・その部署のルール全てを同時に覚えなくてはなりませんね。

医療・看護を取り巻く制度は、毎年何かしら変わります。しかし、働き続けることで最小限の変化に対応するだけで済みます。

10年もブランクがあると、さまざまなものがディスポ製品に代わっていて、驚くことでしょう。

20代や30代の若いうちならパッと覚えられたことも、40代・50代になってくると記憶も反応も鈍くなります。

その点で、働き続けることは辛いときもあるけれど、変化への対応がしやすくなるというメリットがあります。

これが同じ職場であれば、なおのこと人間関係の構築や病院独自・部署独自の「マイルール」を転職するごとに覚える必要がなくなります。

これも、長く現役を続けるメリットとなりますね。

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看護師が定年まで働くデメリット

定年で働くことのデメリット

身体的な負担

看護師といっても働き方は様々ですので、上手にワークライフバランスをとっている人もいれば、仕事第一で家庭や自身の体を顧みず、病気に気付いたときには既に進行していた……というケースもあります。

日々の勤務がハードで、せっかくの休みは仕事の疲れをとって終わり、となってしまうこともあります。

看護師の仕事の多くは、規則で体を張ることが多く、その上自分自身の検査や受診のための休みはないため、身体的な負担は長く働くにあたってのデメリット、といえなくもありません。

家族との時間が少ない

働くお母さんと専業主婦のお母さんは、時間だけをみれば働くお母さんの方が、子どもや夫と過ごす時間が少ないことは事実です。

看護師は加えて、夜勤や残業・委員会・研修と、どうしても家を空ける時間が長くなってしまいがちです。

子育て中のみパート(時短)にして、子どもが大きくなってから正規職員に戻ってフルタイム勤務にする人もいますが、正規でずっと働き続けた場合には子どもとの時間はぐっと減ってしまいます。

場合によっては、子どもの学校行事に参加できないこともあります。

夜勤明けを利用して、完璧にカバーしているスーパーナースもいますが、これはこれで体に負担がかかりますし、誰にでもできることではありません。

働き続けていると、子どもが巣立ったあとに孫が生まれてもなかなか見に行けない、熱が出ても面倒を見てあげられないということもあります。

ですから、筆者の周りには孫の誕生を機に正規職員や役職付けから一歩退くという先輩方が何人もいましたね。

看護師としてのキャリアを積めば積むほど、家族との時間が少なくなってしまうということは事実。

それをどのようにコミュニケーションをとって実際共に過ごす時間以上のつながりを維持するかは各家庭によって異なりますが、なかなかうまくいかないものなんですね。

働き方によっては、年金が減る

近年は定年の定めのない医療機関もあり、65歳を過ぎても働く看護師が珍しくなくなりました。

そうなると、本来なら年金暮らしになる年齢でも現役と同等の収入がもらえますので、年金の受給額が下げられてしまうことがあります。

年を経ても若い人と張り合って働くことができる、肉体的に衰えた部分を経験でカバーできるということは、とても有難いし誇れる仕事ですが、頑張って働いて年金が減ってしまう……というのは、面白いものではありませんね。

そういう意味で、まだまだ元気で働ける人も「働き損」を意識して65歳で辞めていくケースが多いのです。

4.定年まで働きたい看護師転職のチェックポイント4つ

定年まで働くポイント

「定年まで看護師としてのキャリアを途絶えることなく働き続けたい」「できることなら一つの職場で定年まで迎えたい」場合には、どのようなことに注意して職場選びをしたら良いのかを考えていきたいと思います。

①働き方が固定されていないか

22歳・23歳で看護師になってから、65歳の定年を迎えるまで、40年以上の現役期間があります。

今の変化の速い時代において、ずっと同じ職種で働き続けることは本当に難しいものです。

看護師の場合、同じ看護師ではあっても働く場所や勤務形態によって、勤務時間や就労内容も変わります。

外来のときは日勤だけで済むし土日も休みますが、病棟に行けば365日の上に交替勤務あり、手術室に行けば待機や夜間の呼び出しなど、移動するたびに生活を仕事に合わせる必要が出てきます。

しかし、40年も働いて入れば、自分の体調だったり育児や親の介護など、予想外のことが必ず出てきます。

そのときに、病棟だけだと腰痛もちには辛いし、外来だけだと平日の休みが欲しいときに有給を使い切って欠勤になってしまうという事態にもなりかねません。

困ったときには上長に掛け合い、夜勤・病棟・施設・外来・健診など、働き方を変えてもらえるようになっていると、なんとか辛いときを乗り越えて定年まで勤められる可能性が高くなります。

ですから、困ったときにフレキシブルに動けることを考えると、クリニックなどのように働き方が固定されているところよりは、比較的大きな組織に所属していると「困ったときにはお互い様」で乗り切ることが可能になります。

もちろん、自分が他人を支えることもありますけれどね。

②休暇の取りやすい環境か

休暇取りやすい

①につながっていることですが、長い看護師人生においてどんなハプニングがあるかわかりません。

困ったときには休みをとることができる職場が、長く働き続けられる職場です。

看護師がたった一人しかいない職場では、自分が休みをとりたいときには変わりがいません。

風邪くらいならなんとか乗り切ることができても、もし病気やケガで1~2か月の求職の末、その後もそれまでと同じ働き方ができないという場合には転職もしくは離職することになってしまいかねません。

育児休暇や有休休暇だけではなく、病気休暇や介護休暇などの取りやすい環境であると、どの年代のハプニングにも対応し、定年までキャリアをつなげることができます。

③教育体制が整っているか

看護師歴約20年の筆者が多くの看護師に接した中で感じている持論の一つが、「教育体制の整っていない医療機関は、人の出入りが激しく看護の質も悪い」ということがあります。

ただ高い収入のためにだけ働く人が集まる場所は、えてして看護の質が悪く、向上心もありません。

人の出入りの多いところは、教育や悩みに対する看護部のサポート体制の薄いところが多く、そのような医療機関では良い人材ほど流出していきます。

人間関係が悪く、看護の質も悪く、困ったことがあっても助けてくれない……そんな職場では、定年まで働くなんて難しいですね。

ですから、できるだけ長く一つの病院に勤務してできることなら定年までいたいと思うのなら、教育体制に投資しているかどうかは、重要なチェックポイントです。

④無理なく通い続けられる場所にあるか

通い続けられるか

自宅から近い職場に勤めたものの、残業が多くて帰りが遅い上に給与も少ないと不満を抱いている場合、勤務条件と給与から「これなら今のところより帰宅時間が早い」と、比較的通勤に時間のかかる場所でも転職する人がいます。

しかし、看護師は専門職ですから、研修や病棟会議などで休みでも職場にいかなくてはならないことがどこの医療機関でもあるはずです。

ネットを使ったイーラーニングも普及しつつありますが、やはり仕事のあとで研修を受ける機会はゼロにはならないでしょう。

当初は定時で退勤できて転職してよかったと思っても、退職や産休が重なった途端に忙しくなる可能性もあります。

その場合、残業時間に加えて自宅に帰るまでの時間もかかりますから、最初から定時ありきで通勤可能な範囲を広げすぎるのは危険です。

また、子育て中の場合にはあまりにも自宅や子どもの通っている保育園や学校から離れすぎると、すぐに迎えに行けないということがあります。

ほんの少し残業しただけで保育園の迎えに間に合わないとか、急な体調不良で呼び出しがあってもすぐに駆け付けられないということにもなりかねません。

田舎では医療機関の数自体が少ないのでなかなか難しいこともありますが、できるだけ通勤にかかる時間は短くしておく方が、10年・20年単位で考えると無理なく通い続けることができるでしょう。

⑤条件と給料に納得しているか

働く上で、給料や休日などの条件は大切です。

どんなに人間関係がよくても、家から近くても、最先端の医療をしていても、勤務条件と給料に納得していなければ長く働き続けることはできません。

給料は高ければいいというものではありませんが、自分が働く対価として納得がいかないのなら、不満を抱えた状態で長く働き続けることはできないでしょう。

逆に、自分の携わりたいと思っている分野にいられる、自分を必要としてもらっているという充足感があれば、多少の給料の低さには目をつぶることもできます。

楽に働いてたくさんの給料をもらうなんて都合のよいことを考えるのではなく、自分が働く対価として妥当だと思える金額と条件であることが大切です。

休日については家族の予定も関わってくるので、ある意味給与の額面よりも重要なポイントかもしれません。

家族の協力なしには、働き続けることはできませんから。

定年まで勤めるために、これから転職するなら抑えておきたいポイントをお伝えしました。

もしかしたら、この視点から考えると今の職場も長い目でみたら悪くない・・・そんな人もいるのではないでしょうか。

5.定年まで勤めた看護師の体験談

この章では、看護師である筆者の身近にいた先輩看護師の体験談についてお話をしたいと思います。

定年まで勤めたベテランナースの、定年後の活躍についてまとめました。

ケース①定年退職して別の病院で再就職したY・Kさん(60歳)

ケース1

Yさんは、公立病院で師長をしていた時に、民間のH病院にヘッドハントされて、外来師長を歴任されました。

その後、60歳で定年退職し、近隣の民間病院であるK病院に再就職しました。

自分の趣味の時間を確保したり、ゆっくりと働きたいと思うように

Yさんは、公立の総合病院で師長を務め、医療安全分野で経験を積んだスペシャリストです。

実績や実力を考えたら、そのままH病院に残って働くという選択肢もありました。

しかし、早くに子供を授かり、母としても看護師として、数十年。毎日を全力で駆け抜けてきました。

そのため、まだまだ働きたいという思いはあるものの、自分の趣味の時間を確保したり、ゆっくりと働きたいと思うようになりました。

転職先は、自宅の近くにある民間のK病院です。そこで、65歳の定年まで勤めるつもりで再就職しました。

新しい職場の若手を教育することに

新しい職場では、30代の看護師が所属長を務め、その下にいる主任・副主任もまだ30代・40代です。

管理職として20年近く働いてきたYさん、当然新しい職場のメンバーよりも、考えること・洞察力は群を抜いていました。そのためか、所属長たちに対する、不満やおかしいと思う点が多々あり、何度もスタッフ間でぶつかってしまいました。

そこで、Yさんは今までのキャリアを活かし所属長の補佐をすることを提案、所属長たちは立場はYさんより上であるものの「指導」を素直に聞き入れることにより、コミュニケーションが円滑に回るようになりました。

現在、Yさんが望んでいた「ゆったりとした生活」を楽しみながら、K病院で生き生きと働いています。

ケース②定年後にそれまでの経歴を生かして働き続けるH・Hさん(65歳)

定年体験談

Yさんが再就職したその年、HさんはK病院で65歳の定年を迎えました。

看護部中でも上の役職を歴任してきたHさんは、65歳で役職から外れ、嘱託として医療連携室に配属されました。

定年前からこれまで勤務してきた公立病院など、近隣の総合病院との患者の受け入れや転院搬送などの連絡調整の業務に携わってきたため、その部門の経験を活かされての雇用延長となりました。

役職が外れ、基本給も下がりました。

しかし、部下もいなくなり一人のプレイヤーとして自分の仕事に徹することができ、またそれまでの経験や人間関係も維持でき、病院の勝手もわかります。

師長・科長時代は厳しい人でしたが、看護師は1人きりの部署に配属されるようになったため、看護部の中では存在は薄くなりました。

しかし、医療機関同士の連携は非常に重要な役割をもつため、最後のひと頑張り、Hさんはここで自分のやれることを自分のペースでこなしていこうと考えているようです。

同じ給料はもらえませんが、すでに子ども達は手を離れていて教育費の心配はありませんし、70歳まで働いて完全に引退するまで、ペースを落として働くことができるようになりました。

ケース③定年後は別の部署で働くT・Rさん(65歳)

定年後

TさんもHさんと同じ年に、K病院で定年を迎えました。

それまでは内視鏡認定看護師として目まぐるしく働き、夜間の呼び出しにも対応していたKさんですが、定年後は嘱託として雇用延長し、整形外科外来への配属となりました。

正規職員は、外来所属であっても救急外来の当番や休日当番日などが当番で回ってきます。

65歳を迎えたTさんは、そこまでがむしゃらに働くのは身体的にしんどいと考え、あえて認定をとった部署から外れ、日祝日休みで日勤だけの外来勤務となりました。

せっかくの経験を活かさないのはもったいないと言えないこともありませんでしたが、Tさんがいることでどうしても甘えてしまっていた若手が責任者となり、新たに認定看護師を目指したりと、内視鏡室は世代交代しました。

実はTさん、夫と息子が自宅で設計事務所を経営しており、生活費には全く事欠きません。

車は息子がプレゼントしてくれたBMWです。

それでも定年を迎えた彼女が働く理由は、なぜなのでしょうか?

筆者が考えるに、看護師であるということが「彼女自身のアイデンティティ」だと考えます。

けれど、20代や30代と同じように夜間の呼び出しや昼休憩なしで緊急カメラに対応するのは体力的に厳しい。

そういう意味で、現役看護師でありながら、少しペースを落として働くことが、彼女の中で体力とアイデンティティのバランスがとれた働き方ということなのではないでしょうか。

世代交代は、必ずやってきます。

どんなに自分が最前線で働いていても、いつかは後輩に譲るときが出てきます。

その一つの区切りが、定年退職です。

40年以上もほとんど中断することなくキャリアを継続できる人は、なかなかいません。

その経験は非常に重要ではありますが、いつかは頼りなくても若い世代に譲るときがくるということも、60代になっても働く看護師には必要です。

定年後も働き続けることができるのは看護師のありがたいところですが、定年後は身体の負担を考えて少しペースを落とす、でも完全に引退してしまうのではなくて、一歩離れたところからこれまでの知識や経験を下の世代に伝え・見守る。

そういうことが、定年後も現役を続ける看護師の働き方としては必要だと考えさせられました。

おわりに

日々の仕事をこなして家事・育児に精一杯の世代にとって、まだまだ定年なんて考えられない、遠い先の話ですね。

しかし、既に定年まで働き続ける看護師が増え、諸先輩方が70歳を過ぎても働くことのできる環境を作り上げてくれています。

長い看護師人生、時にはペースを落とすこともあるかもしれませんが、定年までは少なくとも働き続けたいものですね。

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ABOUT ME
まさ
まさ
看護師18年目の30代女性です。 看護学校卒業後、公立の総合病院の脳外科・呼吸器内科病棟に勤めるが体調を崩し、4年目で外来に異動。10年目に個人病院の外来勤務へ転職し、現在は週3日勤務のパート勤務にダウンシフトし、なんとか看護師としてのキャリアを継続中。 持病ありながらも、マラソン・ロードバイク・バドミントンを趣味で続けています。